胸が締め付けられる感覚を覚えたとき、まず考えられるのが心因性の要因です。感情が高ぶったり過度なプレッシャーを感じたりすると、自律神経のバランスが急激に乱れ、胸部に物理的な圧迫感が生じます。
いわゆる恋愛心理における胸の苦しさは、好意を寄せる相手を前にして交感神経が急激に優位になり、心拍数の上昇や微小な血管の収縮が起こる生理現象です。一方で、仕事や人間関係による慢性的なストレスが蓄積すると、自律神経失調症やパニック障害の症状として胸の苦しみや浅い呼吸が現れるケースが目立ちます。心理的ストレスが引き金となって心臓の筋肉に一時的な機能低下をもたらす「たこつぼ心筋症」のような疾患も存在するため、単なる気分の問題と片付けるのは避けるべきです。