体質による個体差があるにもかかわらず、なぜ医療機関は一貫して減塩を指導するのでしょうか。その理由は、集団レベルで見た際の脳卒中や心筋梗塞の予防効果が圧倒的なエビデンスとして確立されているからです。
日本高血圧学会の最新ガイドラインでは、高血圧患者における1日の塩分摂取量の目安を「6.0g未満」と定めています。また、世界保健機関(WHO)は一般成人に対して1日5.0g未満を推奨しています。近年の臨床試験データでも、食塩摂取量を適正レベルまで落とすことで、収縮期血圧が平均して有意に低下し、心血管疾患の発症リスクが激減することが証明されています。
自分が食塩感受性かどうかを日常の血液検査だけで瞬時に完全判別することは難しいため、予防医学の観点からもベースラインとしての減塩指導が世界標準となっています。