水を飲む際、その「水温」が生体反応に与える影響は看過できません。水温の違いによって消化管の蠕動運動や深部体温、自律神経の反応が明確に分かれます。
まず白湯(約50〜60℃)は、内臓を直接温めることで胃腸の血流を瞬時に増加させます。内臓温度が1℃上昇すると基礎代謝は約10〜12%向上するとされており、特に朝一番の冷え切った内臓を覚醒させるのに最適です。消化酵素の活性も高まるため、便秘に悩む層や冷え性体質のダイエッターにとって強力な味方となります。
続いて常温水(約20〜25℃)は、胃腸に熱的なショックを与えず、日中を通して最も安定して水分を補給できる温度帯です。吸収スピードが穏やかで、内臓疲労を引き起こす心配がないため、デスクワーク中や日常的なベース水分補給として最適と言えます。
一方、冷水(約5〜10℃)は、前述の「水誘発性熱産生」を最も強く引き起こします。体温より冷たい水が入ることで、身体は体温を平熱に戻そうとカロリーを消費して熱を作ります。ただし、これには明確なデメリットが存在します。胃腸の血管が収縮して血流が停滞し、胃もたれや下痢を誘発する恐れがあるほか、冷え性のダイエッターでは内臓機能が低下して基礎代謝が落ちる本末転倒な事態を招きます。運動直後の急激な体温冷却時を除き、ダイエットのベースドリンクとしては常温水か白湯を選択するのが賢明です。