下尾みうの歩みを振り返ると、決して平坦なエリートコースではありませんでした。2014年4月、47都道府県から代表を選出するプロジェクト「AKB48 Team 8」の山口県代表として、当時13歳で活動を開始。初期のチーム8は地方創生イベントや各地の握手会を地道に回る活動が主であり、中央の選抜メンバーが浴びるような華やかなスポットライトからは遠い場所にいました。
「劇場公演やレッスンで誰よりも汗を流しても、すぐに結果が出るわけではない」――当時の特番インタビューや手記で語られた悔しさは、彼女の向上心に静かに火をつけました。派手な自己主張やバラエティでの目立つ言動が得意ではなかった彼女が選んだのは、愚直なまでにダンススキルを研ぎ澄ますことでした。この下積みが、のちの『PRODUCE 48』での爆発的な開花へと繋がっていきます。
番組終了後の2018年秋、グループ屈指の難関ダンス曲として知られるAKB48の54thシングル『NO WAY MAN』で念願の表題曲初選抜入りを果たします。その後も選抜常連として存在感を高め、2022年2月には地元・山口県や沖縄などを舞台にした1st写真集『僕だけのもの』(光文社)を刊行。長年のダンスで鍛え上げられた無駄のないヘルシーなプロポーションと、どこか憂いを帯びた大人びた表情を披露し、モデル・ビジュアル表現の分野でも高い評価を獲得しました。