通関士試験の難易度を正しく測るには、表面的な合格率だけでなく、年度ごとの合格率推移と合否判定の仕組みを理解する必要があります。直近10年間の推移を振り返ると、平成29年のように20%を超える年もあれば、平成27年のように7.0%まで落ち込む年もあり、難易度の振れ幅が非常に大きいのが特徴です。
公式発表資料によると、2026年試験の合格ラインも原則として「全3科目で各満点の60%以上」が基本基準とされています。しかし、問題の難易度によって各科目の基準点が50%台や40%台へと引き下げられる補正措置(救済措置)が発動されるケースがあり、これが毎年の合格率変動を引き起こす要因となっています。
国家資格の難易度偏差値ランキングにおいて、通関士は宅建と行政書士の中間に位置づけられます。「合格率15%前後」という数字だけを見ると宅建と同程度に見えますが、受験者層の多くが既に貿易・物流業界に従事している実務経験者や法学部出身者である点を考慮すると、初学者が受けるプレッシャーは数字以上に重いといえます。