ネット上の掲示板やSNSでは、「みなとみらいの東急スクエア店は売上が振るわず赤字だったから潰れた」という短絡的な憶測が散見されます。しかし、小売流通の専門的知見からデータを紐解くと、この認識は的を射ていません。
インディテックスの財務諸表やIRレポートを開示分析すると、近年の同社は全社売上高に占めるオンライン比率を30%台まで引き上げ、店舗を「在庫を抱えて売る場所」から「ブランドの世界観を体現するショールーム兼物流受取ハブ」へと再定義しています。つまり、売上単体で黒字であっても、物流効率や店舗面積、デジタル統合基盤の導入可否という厳しいハードルをクリアできない拠点から優先的に統廃合を進めているのです。
都市空間における「店舗の役割」そのものが激変している局面であり、みなとみらいからの撤退は、ブランドが生き残りをかけて進めるドラスティックなDX(デジタルトランスフォーメーション)の一環であったと捉えるのが妥当な解釈です。