SNSやネット掲示板、税務相談の現場では、毎年12月から翌年2月にかけて学生たちの悲鳴が飛び交います。
「飲食店とコンビニを掛け持ちしていたら、合算で108万円になっていた。1月に親から連絡が来て『会社から扶養是正の書類が届いた。10万円以上払わなきゃいけないんだけど』と激怒された」といった投稿は氷山の一角です。特に複数のアルバイト先を掛け持ちしている学生は、深刻な計算ミスに陥りやすい傾向があります。
アルバイト先が複数ある場合、各店舗は自社で支払った給与額しか把握できません。A社で年間70万円、B社で年間38万円を稼いでいた場合、どちらの店舗でも「103万円以下」として源泉徴収事務が進められます。しかし、管轄の自治体には各事業所から給与支払報告書が集約されるため、役所のシステム上で合算され、年収108万円であることが完全に把握されます。
年末調整の書類提出時にもトラブルが多発します。本業となる1社でしか「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出できないルールを知らず、両方のバイト先に提出してしまう学生や、逆にどちらにも提出せず高い税率(乙欄)で源泉徴収されたまま放置してしまうケースが後を絶ちません。掛け持ちをしている場合は、年末調整後にすべての源泉徴収票を回収し、翌年2月16日から3月15日までの確定申告期間に自ら税務署で合算申告を行う必要があります。