CDが売れなくなったストリーミング全盛の今、90年代から00年代の日本のポップスは世界的な再評価の波に洗われている。サブスクリプションサービスの普及に伴い、彼女の初期カタログはアジアのみならず欧米のZ世代リスナーの間でも新たな「Y2Kカルチャー」の象徴として掘り起こされた。
Netflixをはじめとするグローバル動画配信プラットフォームでのドキュメンタリーや過去のアーカイブ映像の流通は、彼女たちが築いたカルチャーがいかに特異で強烈なエネルギーを持っていたかを国際社会に知らしめた。松浦の手がけた緻密なユーロビート調のトラックと、浜崎の哀愁を帯びたメロディは、ローカルな日本の歌謡曲を超え、ハイパーポップの先駆けとしても再定義されつつある。
フィジカルの売上枚数という数字の魔術から解き放たれた今、純粋な音楽性とカルチャーアイコンとしての存在感が、国境を越えて新たな生命を獲得しているのだ。