組織やオンライン空間で正義が暴走する背景には、共通する行動パターンが存在する。第一に「二極化思考」だ。物事を白か黒、善か悪かの二者択一でしか捉えられず、グレーゾーンを許容できない。第二に「共感性の欠如」である。自分の正義を遂行するためなら、相手の事情や感情を踏みにじむことに何の痛みも感じなくなる。
職場において、こうした人物は「指導」の名のもとに過剰な叱責を繰り返し、周囲を疲弊させる。SNSにおいては、微小な過ちを犯した個人に対して集団で私刑を加え、社会的抹殺に追い込むまで攻撃の手を緩めない。正義という言葉が、攻撃性を正当化する最強の免罪符になってしまっているのだ。