「スマートキーを車内に置いたままドアを閉めても、警告音が鳴ってロックされないはず」という認識は半分正しく、半分は危険な誤解です。現場のロードサービス隊員の証言や自動車メーカーの技術検証データによると、スマートキー閉じ込み原因の大半は以下の3つの電波環境異常に起因しています。
第1の原因は、スマートキー電池切れインロックです。内蔵ボタン電池(CR2032等)の電圧が低下すると、車両側の受信センサーが車内にあるはずのキー電波を検知できなくなります。その状態でドアノブのスイッチを押したり、一定時間経過による自動再施錠(オートロック機能)が働いたりすることで、システムが「キーは車外にある」と誤認して施錠を完了させてしまいます。
第2の原因は「電波の遮断・干渉」です。スマートフォン、ノートパソコン、大容量モバイルバッテリーなどの電子機器とスマートキーを同じバッグに密着させて置いていると、強力な電磁ノイズによってキーの電波がマスキングされます。また、金属製のアタッシュケースやアルミホイル素材の保冷バッグ内にキーを入れた場合も、電波が完全に遮蔽され、車内検知が働かなくなります。
第3の盲点が、荷物の積み降ろし時に多発するトランクインロック対処法の誤認です。多くの車種では、ドア全体がロックされた状態のままスマートキー携帯時のみトランク(バックドア)を単独開錠できる仕様になっています。ゴルフバッグや買い出しの荷物と一緒にキーをトランク奥へ投げ入れ、そのままハッチを勢いよく閉めると、車両側アンテナの死角に入って電波が遮られ、瞬時に全ドア施錠状態にロックされてしまうのです。