彼女の家系において最も特徴的なのは、その母方にあります。実は、彼女の母親はイギリス系あるいはインド系の血を引くハーフ、もしくはクォーターであったと伝えられています。この国際的な血脈こそが、彼女の持つ独特のエキゾチックな美しさと、卓越した語学センスの背景にありました。
単一的な価値観が強かった戦前・戦後の日本において、このような多国籍なバックグラウンドを持つ家族は極めて稀でした。差別や偏見の目線にさらされることもあった時代ですが、兼高家はそのアイデンティティを誇りとし、娘であるかおるにも「世界市民」としての教育を施しました。この血のつながりと誇りが、彼女のジャーナリストとしての背骨となったのです。