多くの人が「シミ=紫外線によってできたメラニン色素の塊」だと信じ込んでいます。しかし、『ためしてガッテン』の取材班が皮膚科医や大学病院の専門家とともに特殊スコープでシミの患部を詳細に観察したところ、驚くべき事実が浮かび上がりました。シミがある部分の皮膚の奥深くでは、例外なく毛細血管が異常に拡張し、微弱な炎症(慢性的な赤み)が生じていたのです。
本来、肌は紫外線や物理的ダメージを受けると、防御反応として一時的にメラニンを生成します。健康な肌であればターンオーバー(約28〜40日周期の肌代謝)によってメラニンは古い角質とともに体外へ押し出されます。ところが、患部に「慢性的な微弱炎症」が居座っていると、肌内部のメラノサイト(色素細胞)へ「異変が起きているぞ、メラニンを作って防御しろ」という指令が出っ放しになってしまいます。つまり、シミの正体とは、終わらない微弱炎症によってメラニン工場が暴走し続けている状態なのです。
ここで多くの読者が陥る致命的な罠が「自己流のスキンケア」です。シミを消したい一心で、美白クリームを指先で強く塗り込んだり、ゴシゴシと力を入れてクレンジングを行ったり、美顔器で強く擦ったりしていないでしょうか。皮膚科の臨床データによると、角質層の厚さはわずか約0.02ミリメートル(食品用ラップフィルム1枚分程度)しかありません。指先による微細な摩擦刺激は、この極薄のバリア膜をズタズタに破壊し、真皮層に新たな炎症を引き起こします。自ら「顔のシミの摩擦原因」を作り出し、せっせとシミを濃く育てていたというのが、番組が警鐘を鳴らした残酷な真実です。