葬儀から帰宅した際、清めの塩を使うタイミングは「自宅の玄関に入る前」が鉄則です。外から持ち帰ったとされる穢れ(けがれ)を家の中に持ち込まないための境界儀礼であるため、ドアを開けて敷居を跨ぐ前に所作を完了させます。
清めの塩を振る場所と順番には決まった作法が存在します。自身で行う場合と、同居する家族に手伝ってもらう場合で基本手順は共通です。
【清めの塩を振る正しい手順】
- 胸元(上半身):ひとつまみの塩を右手に取り、胸のあたりへ軽く振りかけます。
- 背中・肩(背後):もうひとつまみの塩を取り、左右の肩から背中にかけて払うように振ります(同居家族がいる場合は背後からかけてもらうと丁寧です)。
- 足元(下半身):最後に足元へ向けて塩を振ります。
- 足踏みをして入室:衣服についた塩を手で軽く払い落とした後、地面に落ちた塩を靴の裏で踏みしめてから玄関を跨ぎます。
一人暮らしなどで誰にも頼めない場合は、すべて自分自身の手で前述の順序に従って振りかければ問題ありません。大切なのは形式を完全に再現すること以上に、日常の生活空間へ戻るための心理的な区切りをつけることにあります。