インターネット上の古い解説記事では「受信できないときはパスワードを再入力するか、アプリを再インストールせよ」といった短絡的な対処法が散見されますが、これは現在において危険な悪手です。Thunderbirdはアプリケーション本体とユーザープロファイル(設定・メールデータ)が分離されているため、再インストールを行っても設定の齟齬やデータ破損は一切解消されません。
典型的な落とし穴として挙げられるのが、サンダーバードでパスワードが何度も聞かれるループ現象です。利用者は「パスワードを間違えた」と誤解しがちですが、実態はThunderbirdのGmail受信できない認証問題に代表されるOAuth2の未設定です。サーバー設定の「認証方式」が「通常のパスワード認証」になっていると、Googleのサーバーは正規のパスワードを入力しても不正アクセスと判定して拒絶します。認証方式を「OAuth2」に切り替えることで、初回のみブラウザ認証画面が立ち上がり、アクセストークンが保存されてパスワード催促ループから脱出できます。
もう一つの見落とされがちな要因が、サンダーバードとセキュリティソフトの干渉です。市販の総合セキュリティソフトに搭載されている「SSL/TLS通信のスキャン(メール保護)」機能は、Thunderbirdとメールサーバーの間に割り込んで独自の中間証明書を発行します。しかし、Thunderbirdは安全性を担保するためOS標準の証明書ストアとは独立した独自の証明書ストアを保持していることが多く、セキュリティソフトの証明書を「不正な介在者」と判定して接続を遮断します。一時的にメールスキャン機能をオフにするか、セキュリティソフト側でThunderbirdの通信を除外設定することが決定的な解決策となります。