天草エアラインの象徴といえば、フランス・イタリア合弁の航空機メーカーが開発した最新鋭ターボプロップ機ATR42-600(登録記号:JA01AM)、通称「みぞか号」です。天草の方言で「かわいい」を意味する「みぞか」から名付けられたこの機体には、胴体に母親イルカの「みぞか」、左右のエンジンカウルに子どもイルカの「かい君」と「なみちゃん」が描かれており、見上げる人々に笑顔を届けています。
天草諸島は美しい海と豊かな自然に囲まれた観光地である一方、熊本市内や福岡市内への陸路アクセスには長時間の移動を強いられる「陸の孤島」でもありました。天草空港の開港と同時に2000年に就航した同社は、天草と都市部を結ぶ命綱として誕生した歴史を持ちます。
現在もなお、社員総出で機体を清掃し、客室乗務員や整備士が手書きで機内誌を作成するという、徹底した現場主義と手作り感を維持しています。デジタル化と画一的な効率化が進む航空業界の中で、搭乗した瞬間に伝わる「人の温もり」こそが、全国からリピーターを惹きつけてやまない最大の原動力となっています。