洗濯機から取り出した瞬間、あるいは急いで脱いだ拍子に「紐の片側がウエストの穴の中に吸い込まれてしまった」という事態は、多くの人が直面するトラブルです。手元に専用の紐通し器がなくても、家庭内にある日用品で素早くリカバーできます。
最も確実な代用品は大きめの安全ピンです。見失った紐の端に安全ピンをしっかりと刺してロックし、ピンの頭を指先で外側から手探りしながら、イモムシのように生地を手繰り寄せて前進させます。安全ピンの硬度があるため、生地の内部で折れ曲がることなく、平均90秒程度で出口まで到達します。安全ピンがない場合は、ヘアピンの先端に紐を挟み、抜けないようセロハンテープで固定する方法でも代用可能です。
一方、ドローコードが膝下まで垂れ下がるほど「長すぎる」場合は、安易にハサミで切断すると後悔します。切断面から繊維がほつれ、修復不可能になるリスクがあるためです。短く調整する際は、以下のステップを踏むのが鉄則です。
まず、ボトムスを履いて最もゆったりした状態で必要な長さを測り、余裕を左右それぞれ約12〜15cm残して切断位置を決定します。化学繊維(ポリエステル・ナイロン)の紐であれば、カットした直後にライターの火を軽く近づけて熱融着(ヒートカット)させます。コットン紐の場合は、熱収縮チューブ(電子工作用や靴紐補修用として数百円で市販)を被せてドライヤーの熱で収縮させるか、アグレットと呼ばれる専用の金属・プラスチックチップを取り付けることで、既製品以上の美しい仕上がりになります。