ここ数年、全国のニュースで大きく取り上げられたのが、会場周辺の道路や歩道に設置される「目隠しフェンス」の問題です。チケットを購入していない歩行者が路上に滞留し、群衆事故(クラウドアクシデント)が発生するのを防ぐ目的で導入されたこの対策は、近隣住民や観光客の間で激しい賛否両論を巻き起こしました。「花火が見えない」「生活道路の通行が著しく不便になる」という不満の声が上がったのです。
安全対策を過剰なまでに徹底せざるを得ない背景には、過去に他地域で起きた大規模な群衆事故の訓戒と、雑踏警備にかかるコストの劇的な高騰があります。警備員の確保費用や輸送インフラの維持費は年々増大しており、実行委員会は「安全を最優先すれば目隠しフェンスや立ち入り制限は回避できない」という背水の陣の判断を迫られています。安全と景観、そして地域住民の生活環境のバランスをどう取るかが、主催者側に重く突きつけられた課題です。