旭川市内の閑静な住宅街。事件前まではどこにでもある平凡な家庭の佇まいを見せていた内田梨瑚の実家は、今や近寄りがたい異様な気配を放っている。郵便受けには投函物を遮断するテープが貼られ、庭先の手入れも完全に途絶えた。
「事件直後から人の出入りは完全に途絶えました。たまに夜陰に紛れて誰かが荷物を運び出している気配があった程度で、ご両親を見かけることは二度となくなりました」。近隣に住む古くからの住民は、声を潜めてそう語る。道行く人々も家屋の前を足早に通り過ぎ、視線を合わせようとはしない。
地域社会において、凶悪事件の加害者家族として生きることは極めて過酷だ。実家の周辺では事件直後から連日のようにメディアや野次馬が押し寄せ、平穏なコミュニティは一瞬で崩壊した。現在、実家は事実上の空き家状態となっており、売却や解体すらままならない膠着状態が続いている。