映画『ウィキッド ふたりの魔女』の撮影現場において、製作陣を最も驚かせたのは主演ふたりの徹底した生歌へのこだわりだった。通常、大型ミュージカル映画では事前にスタジオ録音した音源に合わせて口パクで撮影する手法が一般的とされる。しかし、ユニバーサル・ピクチャーズが巨額の予算を投じた本作で、シンシアとアリアナ・グランデのふたりは現場での生歌収録を強烈に希望。過酷なワイヤーアクションをこなしながら、劇中の名曲をその場でリアルタイムに歌い上げたという。
撮影期間中、ふたりは互いの控室を行き来し、ボーカルレッスンや身体表現のすり合わせを毎日のように重ねていた。シンシアがアリアナの圧倒的なハイトーンボイスを絶賛すれば、アリアナもまたシンシアの重厚で魂を揺さぶるボーカルにリスペクトを捧げる。互いを高め合う二人の強い絆と友情は、撮影現場の空気感そのものを熱くたぎらせ、スクリーン上のエメラルドシティへ圧倒的な説得力をもたらした。