ハリアーとレクサスNXの根幹を語るうえで避けて通れないのが、トヨタが誇る前輪駆動系骨格GA-Kプラットフォーム共通点の存在です。両車ともに低重心化と高剛性を追求した同一の基本アーキテクチャを採用しており、ホイールベースもほぼ同等に設計されています。しかし、生産工程の内部に足を踏み入れると、投じられているコストと工法には明らかな隔たりが確認できます。
自動車ジャーナリストや生産現場の取材証言によると、レクサスNXのボディ骨格には「レーザースクリューウェルディング(LSW)」や広範囲に及ぶ「構造用接着剤」の追加塗布、さらにレーザーピニング溶接技術が惜しみなく投入されています。これにより、同じGA-K骨格でありながら車体ねじり剛性はNXが一段上の強度を獲得しており、サスペンションの正確なストロークを支える強固な土台が完成しています。
さらにハリアー NX 価格差の理由を決定づけているのが、パワートレインの多様性と専用電子制御デバイスです。ハリアーが2.0L直列4気筒ダイナミックフォースガソリンエンジン、2.5Lハイブリッド(HEV)、2.5Lプラグインハイブリッド(PHEV)を展開するのに対し、レクサスNXは2.5L自然吸気や2.5L HEV/PHEVに加え、専用開発の「2.4L直噴ターボエンジン(NX350)」をラインナップ。四輪駆動力配分を自在に制御する電子制御フルタイムAWDや、路面入力に応じて減衰力を瞬時に切り替える電子制御サスペンション(AVS)など、走行ハードウェアに投じられた原価の違いがそのまま車両価格へと反映されています。