映画『凶悪』のラストが私たちに投げかける問いは、2020年代後半を迎えた現代社会において、ますますその重みを増しています。インターネットやSNS上で日々繰り返される過剰な私刑や、正義を振りかざした誹謗中傷は、藤井記者が辿った「悪を裁く快楽」の構図そのものです。
悪を告発し、社会の暗部を照らし出すジャーナリズムの精神は不可欠です。しかし、悪を憎むあまり自らの内にある残酷さに無自覚になったとき、人は誰しも「もうひとりの凶悪犯」へと変貌しかねません。法廷の木村が浮かべた冷ややかな視線は、今も私たちの心の隙間を冷徹に見つめ続けています。 (出典: 凶悪 ラスト(Yahoo!ニュース))
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