誰でも希望すれば入れる民間の駆け込み寺とは異なり、更生保護施設には明確な更生施設入所条件が定められています。入所対象となるのは、保護観察所に保護を申し出た、あるいは委託された以下の対象者に限定されます。
- 刑務所からの仮釈放者:身元引受人が不在であり、更生保護施設が引き受け先となるケース。
- 満期釈放者:刑期を満了したものの、帰る場所がなく更生緊急保護を希望した人。
- 保護観察付一部執行猶予・全部執行猶予者:裁判で執行猶予判決を受けたが、自立基盤の整っていない人。
- 少年院からの仮退院者・退院者:家庭環境に課題を抱える少年・少女。
入所には必ず保護観察所(保護観察官)による審査と決定が必要です。本人が直接施設へ出向いて「泊めてほしい」と申し込んでも入所は認められません。
利用にかかる費用面について、入所者の自己負担は原則として無料です。法務省保護局から支払われる「更生保護委託費」によって日々の朝夕の食事代や光熱水費、宿泊料が賄われています。就職活動で働くまでの間、所持金がまったくない状態であっても、飢えたり寝る場所に困ったりすることはありません。
ただし、働き始めて給与を得るようになると、自立に向けた「預金管理」が始まります。稼いだ給与を遊興費に使い果たすことは許されず、退所時の賃貸アパート契約金や敷金・礼金、生活家電の購入費用として、月々計画的に貯蓄することが義務付けられます。