ミッフィーはどこの国の生まれ?オランダ発祥の真相と本名・歴史を解剖

ミッフィーはどこの国の生まれ?オランダ発祥の真相と本名・歴史を解剖

ミッフィーはどこの国の生まれ?オランダ発祥の真相と本名・歴史を解剖とはどんな影響があるのか? 専門的な分析を丁寧に紐解いて紹介します。

ミッフィーの生みの親であるディック・ブルーナ(Dick Bruna、1927–2017)は、オランダ屈指の大手出版社「A.W.ブルーナ&ゾーン」の経営一族の長男として生まれました。本来であれば家業を継ぎ出版実業家となる道を期待されていましたが、幼少期から絵画に魅せられていたブルーナは、ロンドンやパリでの修行を経てグラフィックデザイナーの道を選択します。名作ペーパーバック「ブラック・ベア」シリーズをはじめとする2,000冊以上の装丁を手掛け、アンリ・マティスやフェルナン・レジェといった巨匠から影響を受けた独自のグラフィズムを確立していきました。

ミッフィーが誕生した歴史的瞬間は、1955年の夏に訪れます。オランダ北西部の海岸沿いのリゾート地、エグモンド・アーン・ゼー(Egmond aan Zee)の別荘で休暇を過ごしていたブルーナは、庭で見かけた野生の白うさぎをモチーフに、当時まだ1歳だった長男シエルク(Sierk)のために即興のベッドタイム・ストーリーを語って聞かせました。その夜のスケッチが、のちに世界を魅了する絵本『nijntje』(初版)の原型となったのです。

生前のNHK特番インタビューや自著の回顧録において、ブルーナは当時の創作現場をこう振り返っています。「1本の線を描くために、何百枚ものトレーシングペーパーを無駄にしました。ほんの数ミリ、線の太さやカーブが狂うだけで、彼女の表情は笑いから深い悲しみへと変わってしまうのです」。初期の1955年版ミッフィーは耳が横に張り出し、ずんぐりとしたぬいぐるみのような姿をしていましたが、ブルーナは年代を追うごとに余計な線を削ぎ落とし、1970年代から1980年代にかけて私たちがよく知る洗練された楕円の耳と丸いフォルムへと完成させていきました。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。