食事の工夫を長期間継続してもまったく体重が増加しない場合、あるいは直近の数ヶ月で意図せず体重が3〜5kg以上落ちている場合は、単なる体質ではなく内科的疾患が潜んでいる可能性を疑う必要があります。
では、太れない体質の病院何科を受診すべきなのでしょうか。第一の選択肢は消化器内科または総合内科です。慢性胃炎やピロリ菌感染症、セリアック病やクローン病などの炎症性腸疾患、あるいは慢性膵炎による膵外分泌不全(脂肪便を伴う吸収障害)の有無を血液検査や内視鏡、腹部超音波検査で確認します。
次に極めて重要なのが内分泌代謝内科です。特に「よく食べるのに痩せる」「動悸や手指の震えがある」「異常に汗をかく」「イライラしやすい」といった自覚症状がある場合、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるバセドウ病(甲状腺機能亢進症)の典型的な兆候と合致します。また、若年層でも発症する1型糖尿病や成人発症の重度代謝異常がないか、採血によるホルモン値やHbA1cの測定を通じてスクリーニングを受けることが命を守る第一歩となります。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
自力での増量アプローチを積極的に進めてよい人と、一度立ち止まって医療機関へ向かうべき人の線引きを明確にしておく必要があります。
【自力増量をおすすめできる人の条件】
- 過去数年間にわたって体重の急激な変動がなく、体格が安定している。
- 健康診断や一般的な血液検査で内臓の異常や貧血を指摘されていない。
- 食欲は正常にあり、日々の倦怠感や動悸などの自覚症状がない。
- これまで「1回の食事量」を増やすことばかり試みて失敗してきた。
【自己判断を中止し、速やかに受診すべき人の条件】
- ここ半年〜1年で、食事制限をしていないのに体重が5%以上減少した。
- 慢性的な下痢、脂肪便(便器の水面に浮く油っぽい便)、激しい腹痛が続く。
- 安静時でも脈拍が1分間に90回を超えている、または微熱が引かない。
- 過剰な喉の渇きや頻尿、著しい疲労感に日常生活を阻害されている。