Q1:夫が亡くなった後、遺族年金をもらっている妻が再婚したらどうなりますか?
A1:遺族年金の受給権は完全に失権(消滅)します。法律上、再婚(事実婚や内縁関係を含む)をした時点で生計維持関係が新たなパートナーへと移行するとみなされるためです。失権した場合は速やかに「遺族年金失権届」を提出しなければならず、届け出を怠って受給を続けた場合は過去に遡って不正利得の全額返還を命じられます。
Q2:遺族厚生年金をもらいながらパートや正社員として働くと、給与によって年金はカットされますか?
A2:遺族厚生年金そのものは、どれだけ高額な給与を稼いでも在職老齢年金の仕組みによる支給停止は一切ありません。ただし、65歳以降で本人が厚生年金に加入して働く場合、本人自身の「老齢厚生年金」は給与額に応じて支給停止の対象になります。その結果として「自身の老齢厚生年金」が減額されると、連動して「遺族厚生年金からの差額支給額」が自動的に増えるため、世帯全体としての受取総額が激減することはありません。
Q3:遺族年金は非課税と聞きましたが、妻自身の年金と両方もらう場合、確定申告は必要ですか?
A3:遺族年金部分は非課税ですが、自分自身の「老齢基礎年金」「老齢厚生年金」は課税対象です。公的年金等の収入金額が合計400万円以下であり、かつ年金以外の所得が20万円以下である場合は「確定申告不要制度」が利用できます。ただし、配偶者控除が外れたことで所得税が増額するケースや、医療費控除等で還付を受けられるケースがあるため、自治体の税務窓口で簡易申告が必要かどうか確認することをおすすめします。
Q4:夫が自営業(第1号被保険者)だった場合も、妻自身の年金と両方受け取れますか?
A4:亡くなった夫が生涯自営業で国民年金のみに加入していた場合、支給される可能性があるのは「遺族基礎年金」のみです。遺族基礎年金は高校生以下の子がいない未亡人には支給されないため、子が成人しているシニア世代の妻には1円も支払われません。したがって「両方もらう」という状況自体が発生せず、妻は自分自身の老齢年金だけで生活することになります(一定要件を満たす場合の寡婦年金や死亡一時金を除く)。