当事者の生の声やSNSの投稿を検証すると、血液型神話がもたらす弊害が浮き彫りになります。都内のIT企業で働く30代の男性社員(O型)は、特番インタビューの取材班に次のような手記を残しています。
「『O型だからストレスには強いはずだよね』と上司や同僚から言われ続け、自分でも『おおらかな性格だから鬱になんてなるはずがない』と思い込んでいました。不眠や激しい動悸が数カ月続いていたにもかかわらず受診を先延ばしにし、最終的に会社のエレベーター前で倒れ、重度のうつ病と診断されました。血液型のせいで自分の限界を見失っていたのです」
Yahoo!知恵袋や大手掲示板でも、「B型なのに真面目すぎると言われ、適応障害になった」「家族全員O型だが、母がうつ病を発症した」といった声が数多く投稿されています。「ストレスに強い血液型」「うつ病になりにくい血液型」という安全圏など存在しないという厳然たる事実を、現場の悲痛な叫びが物語っています。
血液型への盲信は、A型の人に対しては「病みやすい」という不要な自己暗示をかけ、O型やB型の人に対しては「自分は平気だ」という油断を生んで早期治療の機会を奪うという、極めて有害なダブルバインドを引き起こしているのです。