現在の二人の生活は、コート上の激闘とは対照的な、落ち着いた温かさに包まれている。長年第一線で戦い続けてきた身体は幾度となく悲鳴を上げ、復帰と離脱を繰り返す日々が続いた。しかし、家庭という安全基地があるからこそ、錦織圭は何度倒れても立ち上がる情熱を失わなかった。
妻である観月あこは、アスリートのコンディションを第一に考えた栄養管理や精神的なサポートに徹底して徹してきたという。表舞台で多くを語ることはないが、日常生活の細やかな配慮が、満身創痍のトッププレーヤーに再びラケットを握る勇気を与えている。怪我に泣かされた数年間、夫婦で向き合ったプライベートの時間こそが、二人の絆を揺るぎないものへと昇華させたのだ。