知恵袋や各種掲示板、SNS上では、「いい歳をして二次元キャラへの熱が冷めない」「現実の異性にまったく魅力を感じられない」といった当事者たちの切実な書き込みが後を絶ちません。取材を通じて見えてきたのは、卒業を望みながらも踏み切れない人々の複雑な心理です。
都内のIT企業に勤務する30代男性Aさんは、大学時代から特定のアニメヒロインを10年以上にわたり愛し続けています。「合コンに行っても、職場で出会いがあっても、無意識のうちに彼女の内面の高潔さやビジュアルと比較してしまう。生身の人間の生々しい打算や感情の揺らぎに耐えられない自分がいる」と語ります。また、20代女性Bさんも「乙女ゲームの登場人物に対する恋心は本物。傷つけられる心配のない関係性に一度慣れてしまうと、現実の恋愛という不確定要素の塊に飛び込む勇気が出ない」と胸中を明かします。
ネット上の反応を定点観測すると、「現実で疲れた心を救ってくれたのは間違いなく二次萌え」「一生独身でも、このキャラクターと歩む精神的幸福があれば後悔はない」という肯定的な受容がある一方で、「将来の孤独感に対する漠然とした不安」との間で板挟みになっている層が一定数存在することが浮き彫りになっています。