迫田孝也という名を日本中に決定づけた金字塔といえば、社会現象を巻き起こしたTBSテレビの日曜劇場『VIVANT』だろう。あの怪物ドラマで彼が演じた山本巧役は、視聴者の予想を鮮やかに裏切る密偵・モニターとしての怪演であり、劇中の緊張感を一気に頂点へと押し上げた。
彼が重用される背景には、緻密なストーリーテリングを必要とするサスペンスドラマでの圧倒的な適応力がある。一見すると誠実で温厚な人物が、物語のクライマックスで恐ろしい本性を現す瞬間のギャップ。その視線の泳ぎ方や声のトーンの変化は、サスペンスというジャンルにおいて不可欠なスパイスとなっている。