2016年12月、日本の芸能界を揺るがした突然の引退発表。引き際の見事さとあまりの唐突さに、ファンやメディアは言葉を失った。芸能界という巨大なシステムから距離を置いた彼は、本名である「平宮博重(ひらみや ひろしげ)」へと名義を戻し、拠点を欧州へと移した。
オランダやドイツでの暮らしは、多忙を極めた日本での日々とは対極の静寂に包まれていた。美術館を巡り、現地のクリエイターと語らい、異国の空気を身体いっぱいに吸い込む。表現者としての感性を磨き直す旅は、彼にとってアイデンティティを再定義するための不可欠な時間だったのだ。過剰な喧騒から離れたことで、彼の内面には新たな創造性が芽生え始めていた。