1920年、創業者エルハルド・クック(Ehrhardt Koch)の手によって設立されたニューエラ・キャップ・カンパニー(New Era Cap Company)は、現代のヘッドウェア・アパレル産業において絶対的な頂点に君臨している。メジャーリーグベースボール(MLB)の公式選手用キャップとしてグラウンドで鍛え上げられたその品質は、単なる日よけ具を超えた文化的アイコンへと昇華した。
だが、その頑丈な作りの裏で、キャップ内部の芯地やバイザーの構造は極めて繊細だ。かつてバイザー芯に厚紙が多用されていた時代、水洗いは即座に破損を意味した。現在はプラスチック芯へと改良が進んだものの、糊付けされたクラウンの張りや美しいアーチを保つためには、衣類と同じ感覚での丸洗いは依然としてタブー視されている。