きゅうりのべと病を放置すると全滅?初期症状の見分け方と治療薬・防除策

きゅうりのべと病を放置すると全滅?初期症状の見分け方と治療薬・防除策

きゅうりのべと病を放置すると全滅?初期症状の見分け方と治療薬・防除策の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。

家庭菜園において、きゅうりの葉に異常が現れた際、最も混同されやすいのが「うどんこ病」です。病原菌の種類も生態も異なるため、見分け方を誤ると散布する薬剤の選択を誤り、病勢の拡大を許す致命傷になりかねません。

きゅうりべと病初期症状の決定的な特徴は、葉の表側に現れる「角型の淡黄色斑点」です。きゅうりの葉脈は網目状に走っていますが、べと病菌は太い葉脈を乗り越えて感染を広げることが難しいため、斑点の輪郭が葉脈に沿って角張った形状(多角形モザイク状)になります。さらに湿度の高い早朝に葉の裏側を観察すると、斑点に対応する部分にうっすらと黒紫色や灰白色のカビ(分生子柄)が密生していることが確認できます。

これに対し、うどんこ病は葉の表面に小麦粉を振りかけたような円形の白い粉状斑点が現れ、葉脈に関係なく丸く広がっていきます。以下の比較表で、家庭菜園で多発する病害との違いを整理しました。

病名(主要病害)初期症状の特徴好発環境・発生部位編集部の見解・緊急度べと病葉脈に囲まれた角型の黄斑。裏面に黒紫色のカビ。15〜24℃、多湿、下葉から上位葉へ急速拡大。危険度:極大。数日で全滅の恐れがあり即座の対処が必須。うどんこ病葉の表面に丸く白い粉状の斑点。輪郭は不明瞭。20〜28℃、乾燥気味の環境、日照不足の下葉。危険度:中。進行は比較的緩やかで、初期なら回復可能。褐斑病円形〜不整形の中央が淡褐色、縁が褐色の斑点。25〜30℃、高温多湿、通気不良の茂った葉。危険度:高。夏場に急拡大し、べと病と混発しやすい。炭疽病葉に淡褐色の円形病斑が生じ、乾燥すると破れ穴が開く。22〜26℃、降雨が多い時期、泥はね部。危険度:中。葉だけでなく茎や果実にも病斑が生じる。

家庭菜園きゅうり病気一覧の中でも、感染速度と株への破壊力においてべと病は抜きんでています。葉の表裏を立体的に観察し、角型斑点と裏面の胞子を確認した瞬間に、べと病専用の初動態勢へ移行しなければなりません。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。