日韓の言語文化の違いから、日本人学習者が無意識に犯しやすい失敗パターンが存在します。SNSのコミュニティや現地留学生へのヒアリング取材でも、日本語特有の「すみません」の多機能性に起因するトラブルが多数報告されています。
都内の語学スクールで教鞭を執るネイティブ講師は、次のように語っています。
「日本人はレストランで店員を呼ぶときも、人にぶつかったときも、お礼を言うときも『すみません』を使います。これをそのまま直訳して、飲食店で店員に向かって『チェソンハムニダ!』と叫んでしまう日本人観光客が非常に多いです。韓国の店員からすると『この人は何か悪いことでもしたのか?』と困惑してしまいます」
韓国語では機能ごとに表現を完全に切り替える必要があります。
- 飲食店や街中で人を呼ぶとき:「チョギヨ(저기요=あの、すみません)」
- 人の前を通り抜ける・軽く遮るとき:「シルレジマン(실례지만=失礼ですが)」または「チャムシマンニョ(잠시만요=少々お待ちください)」
- 親切にしてもらったとき:謝罪ではなく「カムサハムニダ(감사합니다=ありがとうございます)」
- 純粋に自分の非を詫びるとき:「チェソンハムニダ」「ミアネヨ」
日本語の感覚で謝罪表現を乱発せず、文脈に応じた適切な語彙を当てはめる意識が欠かせません。