タイヤのスリップサイン露出は即違反?1箇所で車検落ちの真相と交換基準

タイヤのスリップサイン露出は即違反?1箇所で車検落ちの真相と交換基準

タイヤのスリップサイン露出は即違反?1箇所で車検落ちの真相と交換基準について詳しく解説いたします。専門家の見解をご覧ください。

自動車が公道を安全に走るためのルールを定めた「道路運送車両の保安基準」第9条において、乗用車用タイヤの残り溝は「1.6mm以上」残されていなければならないと明確に規定されています。タイヤメーカー各社はこの法定基準を示すため、溝の深さが残り1.6mmに達した時点でトレッド面の溝の底から突起が表面に顔を出すよう構造を統一しています。この突起こそがスリップサインです。

法律上、スリップサインが完全に露出してタイヤ表面とつながった状態は「残り溝1.6mm未満」と同義とみなされます。警察の街頭検査や交通取り締まりでこの状態が確認されると、道路交通法第62条(整備不良車両等の運転)違反が適用されます。普通車の場合、違反点数2点、反則金9,000円(大型車は12,000円)が科せられる極めて重い処分です。「たかがタイヤの減り具合」と軽視して公道を走り続ける行為は、テールランプが球切れしたまま夜間走行するのと同等以上の明確な法令違反に該当します。

さらに見落とされがちなのが、自動車検査登録事務所(陸運局)や民間指定工場で行われる車検時のシビアな判定基準です。タイヤは車1台につき4本装着されていますが、「タイヤ4本のうち、いずれか1本の、さらに全周溝のたった1箇所でも1.6mm未満に達していれば、その瞬間に不合格」となります。「他の3本はバリ山だから」「タイヤの真ん中にはまだ溝があるから」という言い訳は一切通用しません。指定工場の検査員は、偏摩耗しやすいタイヤの肩口から中央まで全周を目視と計測器で厳密にチェックしており、1箇所の露出すら見逃されることはありません。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。