ネジが奥深くで折れ込み、外側から掴む手立てが一切ない場合の決定打が「エキストラクター(逆タップ/スクリューエキストラクター)」です。左回転(逆ネジ方向)に回すことでネジ内部に食い込み、折れたボルトをそのまま回転させて抜き取ります。
失敗を防ぐための確実な作業手順は次の通りです。
- 折れ面を平らに均す:破断面が凸凹しているとドリルの刃が逃げてしまうため、リューターやヤスリで可能な限り平らに整えます。
- センターポンチで正確に中心を打つ:ドリルの芯ズレを防ぐため、ネジの中心にポンチでしっかりと窪みをつけます。ここがズレると母材の雌ネジを傷つける原因になります。
- 下穴を開ける:エキストラクターの適合サイズに合わせた金属用ドリル刃を使用し、低速回転で垂直に穴を開けます。切削油を注ぎながら熱を持たせないよう慎重に進めてください。
- エキストラクターを挿入し左回転させる:下穴にエキストラクターを垂直に当て、タップハンドル等を取り付けて反時計回りにゆっくり回し込みます。刃がネジの内側にガッチリ食い込むと、折れたネジが一緒に回転し始めてスルリと抜けてきます。
注意点として、細すぎるエキストラクターを無理にこじると、穴の中でエキストラクター自体が折れ込む最悪の二次災害が起きます。エキストラクターは超硬質焼き入れ鋼のため、通常のドリルでは穴が開けられなくなります。無理なトルクをかけず、折れたボルト太さの半分程度の適切な径を選択してください。