2007年5月26日早朝、東京都新宿区にある慶應義塾大学病院の入院棟非常スロープ(高さ約3メートル地点)付近で、坂井泉水さんが倒れているのが発見されました。直ちに救急集中治療室で懸命な蘇生措置が行われたものの、翌2007年5月27日午後3時10分、後頭部強打による脳挫傷のため40歳で息を引き取りました。この一報は、各テレビ局が速報テロップを流し、新聞各紙が夕刊一面で大々的に報じるなど、列島を揺るがす事態となりました。
坂井泉水 転落事故の経緯について、警視庁四谷警察署が綿密な現場検証を行いました。坂井さんは日課としていた早朝散歩の途中でスロープの手すりに腰掛け、前夜からの雨で足元が滑ったことで誤って後方に転落したと推定されています。病室からは遺書めいたものは一切見つからず、書きかけの歌詞のプロットや「秋からのツアーに向けて体調を戻したい」という前向きな言葉がノートに記されていました。
一部の週刊誌やネット上では「自ら命を絶ったのではないか」という憶測が飛び交いましたが、所属事務所のビーイングおよび警察の調査において自殺を示す証拠は皆無であり、不慮の転落事故が正式な事故原因として発表されています。過酷な治療の最中にあっても、彼女の眼差しは常に次の音楽表現へと向けられていました。