かつてのコザドライブインレストランについて、当時の常連客や地元住民、そしてネット上に残るリアルな口コミや証言を収集・検証すると、きらびやかな思い出とともに、ロードサイド特有の生々しいリアルが浮かび上がってきます。
地元コザで生まれ育った50代男性は次のように語ります。「免許を取ったばかりの18歳の頃、深夜に車を走らせてコザのドライブインに行くのが最高のステータスだった。店内にはジュークボックスがあって、米軍の黒人兵や地元の先輩たちが入り乱れていて、少し緊張感がありつつも最高にカッコいい空間だった。あのスープにコショウをたっぷりかけて、トーストを浸して食べるのが定番だったね」。
一方で、ネット上のアーカイブや口コミの声を精査すると、「後期はエアコンの効きが弱く、昭和の油の匂いが染み付いていた」「お世辞にも今風の洗練された味ではなかったが、それが無性に恋しくなる」といった、素朴で飾り気のない大衆食堂ならではの意見も多く見られます。決して高級なステーキハウスではなく、「気取らずに腹一杯アメリカの空気と洋食を詰め込める場所」だったことこそが、地元民に深く愛された理由でした。