2026年春、この施設は大規模な展示リニューアルを敢行した。目玉は、最新のVR(仮想現実)技術を導入した「災害派遣シミュレーター」だ。ヘッドマウントディスプレイを装着すると、視界は一瞬にして土砂崩れが発生した被災地へと切り替わる。緊迫した無線連絡が飛び交う中、操縦桿を握って救助ヘリを誘導するミッションは、ゲーム感覚でありながらも、自衛隊員が直面する過酷な現場のプレッシャーをリアルに追体験させる。
「想像以上の臨場感でした。単にカッコいいだけじゃない、命がけの仕事なんだと実感しました」。都内から家族で訪れた30代の父親は、興奮冷めやらぬ様子でそう語った。テクノロジーとの融合が、防衛教育の敷居を劇的に下げている。