ネット上の受験掲示板やSNSでは、時として実態と乖離した言説が散見される。その最たるものが「内申点さえ高ければ当日はそこそこの点数でも逃げ切れる」という誤解だ。現在の神奈川県入試において、一次選考の配点比率は学力検査に5割のウエイトが置かれている。さらに鎌倉高校を受験する母集団は、そもそも中学校で高い評定を獲得してきた生徒ばかりだ。内申点で1点〜2点の差があったとしても、学力検査の大問1問(約4〜5点)で容易に逆転されるため、内申点の貯金に依存した逃げ切り戦略は通用しない。
もう一つの盲点は、「指定校推薦狙いで入学すれば楽にMARCHへ進学できる」という安易な皮算用だ。確かに指定校枠は充実しているものの、枠を獲得するためには高校1年次の最初の定期テストから高い評定平均(概ね4.3〜4.7以上)を維持し続けなければならない。周囲も同じように優秀な生徒が集まっている中で上位成績をキープするのは想像以上に過酷であり、「一般選抜で合格を勝ち取る実力」をベースに持っておくことが大前提となる。
【プロの結論】鎌倉高校に向いている人・慎重になるべき人の判断基準
教育現場の取材や進学動向の分析を踏まえ、鎌倉高校への進学で真の成長を遂げられる生徒と、慎重な検討を要する生徒の判断基準を以下に明示する。
【鎌倉高校に極めて向いている人】
- 高い自己管理能力を持ち、部活動や行事に全力投球しつつも学習時間を能動的に確保できる生徒
- 海を望む開放的な環境や、生徒の自主性を重んじる校風に強いモチベーションを感じられる生徒
- 特色検査のような「正解が一つではない課題」や初見の資料読解に対して粘り強く思考できる生徒
【出願に慎重になるべき人】
- 毎日の宿題や補習など、学校側の手厚い管理・強制力がないと学習習慣が途切れてしまいがちな生徒
- 特色検査の記述や思考力問題に強い苦手意識があり、知識の単純再生のみで得点を稼いできた生徒
- 内申点がオール4近辺で、学力検査において400点超を叩き出す模試判定が出ていない生徒