島倉千代子さんの生涯を語る上で避けて通れないのが、総額16億円以上にのぼる巨額の借金問題です。1970年代、信頼していた知人やマネージャーの手形保証人を引き受けたことから事態は暗転し、本人の意思とは無関係に莫大な負債を背負わされることになりました。
連日のように債権者が押し寄せる極限状態に追い込まれながらも、彼女は自己破産を選ぶことなく、全国各地の地方巡業やキャバレー営業を地道に続け、約20年以上の歳月をかけて返済を続けました。「歌うことでしか返せない」と語り、ステージに立ち続けたそのプロフェッショナリズムは、まさに不屈の精神の証明と言えます。