ネット上でしばしばパチンコ・パチスロ用語を援用して語られる「クレーンゲーム天井設定の真相」とは、内部のペイアウト率(出玉率・払出率)管理アルゴリズムそのものである。マシンの管理設定画面(メンテナンスモード)では、景品の仕入れ値や目標利益率(粗利率)に応じて「何円分のプレイが投入されたらアームパワーを最大化して景品を排出するか」という設定金額を100円単位で自由に入力できる仕様になっている。
では、実際にゲームセンターで景品を獲得するまでに天井いくらかかるか、そのリアルな相場データを以下の比較表にまとめた。アミューズメント施設各社の標準的な運用基準と原価構造に基づいている。
プレイヤーが最も気にする設定金額とリセットのタイミングについても明確なルールが存在する。「営業終了後に店舗の主電源を切ると天井カウントはゼロに戻るのか?」という疑問を抱く人は多いが、答えは「ノー」だ。近代的なマシンには不揮発性メモリ(NVRAM)や基板用バックアップバッテリーが標準搭載されており、電源のオン・オフだけで売上カウンターが消去されることはない。
カウントがリセットされる決定的なトリガーは以下の3点に限られる。
第1に、落とし口に設置された光電管センサー(赤外線通過センサー)が景品の落下を検知した瞬間である。センサーが「景品獲得」を感知すると、内部カウンターは即座にゼロにクリアされ、次の周期へと移行する。第2に、店舗スタッフがメンテナンス画面から意図的にカウンターをマニュアルリセットした場合。第3に、エラー復帰時や景品の入れ替え時に初期化操作を行った場合だ。つまり、前日に大量のコインが投入されたまま閉店した台は、翌朝一番にプレイすれば前日の投入金額を引き継いだ「据え置き」状態になっている可能性が極めて高い。