堺雅人の経歴を巡っては、インターネット上でいくつかの誇張や誤解が流布しています。一次情報や過去の取材データに基づき、その真相を検証します。
ひとつ目は、「タンポポを食べたのは単なるパフォーマンスや都市伝説ではないか」という疑念です。これについて関係者の証言を総合すると、極端な奇行ではなく、当時の若手劇団員カルチャーにおける極限状態のサバイバル術であったことが分かります。冷蔵庫も満足に買えず、1円単位で切り詰めていた当時の小劇場界隈では、野草や廃棄寸前の食材を調理して飢えをしのぐ役者は決して珍しくありませんでした。堺雅人自身、後年の対談で「おひたしにすると少し苦味があるが、決して食べられない味ではなかった」と淡々と述懐しており、生活苦を悲劇として売り物にしない姿勢が一貫しています。
ふたつ目は、「実家との絶縁は現在も続いているのか」という点です。結論から言えば、この絶縁は大河ドラマ『新選組!』の出演(2004年)を機に完全に雪解けを迎えています。息子が一切の妥協を排して役者の道を極め、NHK大河ドラマの重要キャストとして全国のお茶の間を感動させている姿をテレビ越しに観た両親は、その覚悟と才能を正式に認めました。父親から届いた労いの便りをきっかけに関係は完全に修復され、現在では家族関係も円満であることが伝えられています。