世界の旅行・観光産業はかつてない地殻変動の渦中にある。その中心で市場を牽引するのが、業界トップに君臨する巨大オンライン・トラベル・エージェント(OTA)各社だ。米国のブッキング・ホールディングス(Booking Holdings Inc.)を率いる最高経営責任者グレン・フォーゲル(Glenn Fogel)は、AIによる旅程全体のパーソナライズ化を強力に推進し、単なる宿の手配にとどまらない包括的な移動体験の構築を急いでいる。
ライバル陣営の動きも激しい。長年しのぎを削るエクスペディア(Expedia)や、アジア圏を中心に急成長を遂げ同じグループ傘下で競合するアゴダ(Agoda)など、各陣営によるユーザーの囲い込みは熾烈を極める。世界的なインバウンド・アウトバウンド観光の活況を背景に、どのプラットフォームが最も利便性と透明性の高い宿泊予約プラットフォームを提供できるか、シェア争いは日々激化している。