実際の利用現場ではどのような体験談が寄せられているのか、テレワーカーやゲーマーのリアルな声を集約し、その実態を検証しました。
都内のIT企業でフルリモート勤務を行う30代男性は、以前入居していた「ネット無料」賃貸での苦い経験を次のように振り返ります。「午前中は快適で下り200Mbps出ていたが、19時を過ぎると一桁台まで落ち込み、顧客とのZoom通話で音声が途切れ途切れになった。会社から通信環境の改善を求められ、やむなく自腹でポケット型Wi-Fiやテザリングを併用することになり、二重の出費になった」。
さらにシビアなのが、オンラインゲームやテレワークの評判を左右する「Ping値(応答速度)」と「パケットロス」の問題です。対戦型FPSゲームや格闘ゲームを好むユーザーからは、「使用料不要の回線はJitter(揺らぎ)が大きく、画面のワープや遅延が多発してまともにプレイできない」という声が多数挙がっています。競技性の高いオンライン処理では、単なる下り速度だけでなく、遅延が15ms以下で安定しているかどうかが命運を分けるためです。
こうした不満から「自分で別の光回線を契約したい」と考える入居者も現れますが、ここにも賃貸特有の壁が立ちはだかります。光回線の個別契約と工事を行うには、賃貸借契約書に基づき大家や管理会社の書面承諾が必須です。「外壁へのビス留めや穴あけは一切禁止」「共用配管に空きがない」「MDF(主配電盤)の解錠を拒否された」といった理由で、個別回線の導入を断念せざるを得ないトラブルが後を絶ちません。