結論から申し上げますと、「おごりまっせ」は販売終了していません。佐賀県小城市に本社を置く竹下製菓の製品カタログおよび生産ラインにおいて、現在も中核商品の一角として安定した製造が行われています。
では、なぜネット上では毎年のように「終売説」がまことしやかに囁かれるのでしょうか。取材班が食品流通関係者および大手コンビニのバイヤーに取材を試みたところ、背景には地方特有の「流通の壁」と「チルド・冷凍棚の争奪戦」という明確な要因が浮かび上がってきました。
九州エリアでは絶大な知名度を誇る九州ご当地アイスですが、本州や北海道といった他地域においては、全国展開のナショナルブランドに比べて定番棚を年間通して確保することが極めて困難です。特に都市部のコンビニエンスストアでは、毎週火曜日に新商品が投入され、わずか2〜3週間で棚の入れ替え(フェイス変更)が行われます。この冷酷なサイクルの中で一時的に棚落ちした際、消費者が「店頭から消えた=メーカーが作るのをやめた」と誤認し、SNSで「販売終了」と早合点して投稿を拡散させてしまうのが、おごりまっせ販売終了の真相です。
さらに、原材料費や物流コストの高騰に伴うパッケージ規格や価格の微調整が行われたタイミングも、消費者に「姿を消した」と錯覚させる引き金となりました。竹下製菓の公式担当窓口も過去の取材に対し「九州を中心に変わらぬご愛顧をいただいており、製造を終了した事実は一切ございません」と明言しています。