なぜ海底鬼岩城はリメイクされない?バギーの涙とトラウマの真相

なぜ海底鬼岩城はリメイクされない?バギーの涙とトラウマの真相

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本作のドラマ性を不朽のものにした立役者として、声優陣の名演を外すことはできません。主要レギュラー陣(ドラえもん:大山のぶ代、のび太:小原乃梨子、しずか:野村道子、ジャイアン:たてかべ和也、スネ夫:肝付兼太)の阿吽の呼吸に加え、ゲストキャラクターのキャスティングが劇的な化学反応を生み出しました。

何より称賛されるべきは、水中バギーを演じた三ツ矢雄二の卓越した表現力です。導入部では口が悪く、わがままで、スネ夫やジャイアンをからかってばかりいた機械が、しずかちゃんの無償の優しさに触れることで徐々に声音のトーンを変えていきます。恐怖に震えながらも「しずかさんのためなら」と覚悟を決める最後の絶叫は、声優自身の情感あふれる熱演によって映画史に残る名場面へと昇華されました。

また、ムー連邦の生真面目な少年兵エルを喜多道枝、冷酷無比なコンピューター・ポセイドンを重低音ボイスの柴田秀勝が演じ、さらに海底アナウンサー役として若き日の井上和彦が脇を固めるなど、音響面での厚みは圧巻の一言です。

そして、映画の幕引きを飾る主題歌『海はぼくらと』(歌:岩渕まこと/作詞:武田鉄矢)の存在感が、観客の涙腺を完全に決壊させます。武田鉄矢が紡ぎ出した叙情詩のような歌詞は、過酷な深海での死闘から解放され、平穏な夏の海へ戻ってきた子どもたちの安堵感と、二度と戻らない友(バギー)への哀悼を見事に包み込みました。ネット上のレビューサイトやSNS上でも、「この主題歌の前奏が流れた瞬間に鳥肌が立つ」「大人になって聴き直すと涙が止まらない」といった熱狂的な書き込みが後を絶ちません。

松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。