やまぐち館の代名詞ともいえるのが、四万川のすぐそばまでせり出すように造られた「お題目大露天風呂」だ。巨岩に刻まれた力強い題目と、滔々と湧き出る湯。湯船に肩まで浸かると、目線の高さにはエメラルドグリーンに澄み渡る川面が広がり、まるで大自然と一体になったかのような錯覚を覚える。川風が頬をかすめ、心地よい温度差が長湯を誘う。
この名物露天風呂を満喫するなら、時間帯の選択が極めて重要になる。男女入替制を採用しているため、チェックイン直後の15時から17時前後はどうしても利用者が集中しやすい。ゆったりと静寂を独占したいなら、夕食時の19時半頃、あるいは朝の清々しい光が差し込む早朝6時の開場直後を狙うのが鉄則だ。渓谷に朝霧が立ち込める時間帯の入浴は、息を呑むほど幻想的な景色を約束してくれる。