「無償化されたはずなのに、毎月の引き落とし額がほとんど減っていない気がする」――進学情報サイトの掲示板やSNS上では、制度利用を開始した保護者から戸惑いの声が数多く寄せられています。当メディアが私立高校に子どもを通わせる保護者複数名へ実施した聞き取り取材でも、制度の額面と現実の支出との乖離が浮き彫りになりました。
都内私立高校に通う高1生の保護者(40代・会社員)は、取材に対して次のように胸中を語っています。
「授業料が実質無償化されたのは本当に助かります。ただ、入学時に支払った入学金25万円、毎期徴収される施設拡充費や修学旅行積立金、タブレット端末代など年間約35万円は全額実費でした。部活動の遠征費や制服代を合わせると、初年度だけで80万円近い出費になり、無償化という言葉から連想していた『お金がかからない高校生活』とは全くの別物でした」
無償化の対象となるのはあくまで「授業料(指導料)」そのものであり、教科書代、制服代、PTA会費、施設設備費などは一切対象外です。この実態をあらかじめ把握していないと、進学後の家計設計が大きく狂うリスクを孕んでいます。