彼女の持つ視覚的センスとストーリーテリングの才能が凝縮された金字塔といえば、ファースト写真集『羅針盤』を外すことはできない。北海道、京都、和歌山、鹿児島という4つの地域を舞台に撮影されたこの一冊は、10代の終わりから大人へと差し掛かる時期の無垢さと艶やかさを鮮烈に捉えた傑作だ。
総合プロデューサーである秋元康は、同書に寄せた帯コメントで、彼女の持つ独特の存在感を「風の向きを知っているかのような直感」と表現した。自らもカメラを愛し、光と影のバランスに強いこだわりを持つ彼女だからこそ生み出せた構図や表情の数々は、単なるグラビアの域を脱し、一冊のアートブックとしての気品を漂わせている。