この希代のモンスターを生み出したクリエイター、ドン・マンシーニの功績を語らずしてシリーズは成り立たない。当時映画学科の学生だった彼が執筆した初期の原案は、単なるショッカーにとどまらず、消費社会やメディア依存への痛烈な風刺を孕んでいた。シリーズが進むにつれてコメディやサスペンスの要素を自在に融合させ、常に時代に合わせた進化をさせてきた手腕は見事というほかない。
そして、命を吹き込んだもう一人の立役者が、名優ブラッド・ドゥーリフだ。チャールズ・リー・レイとしての生身の演技はもちろん、人形となってからの狂気的な高笑い、罵詈雑言、そして哀愁すら漂わせるボイスパフォーマンスは唯一無二。彼の声があってこそ、プラスチックの物体は血の通った人間臭い殺人鬼として完成したのだ。